ねえ平八くん。お願いだよ。
罪のない動物たちが傷つくのを見てられない。
その気持ち、すごく分かるよ。
わたしも・・・戦争の飛び火で死んじゃった動物達を見ると、すごく胸が痛くなる。
・・・でもね。
それ以上に、友達が傷つくのを見るのはいやなの。
月音くん、あなたを撃つつもりはなかったって・・・すごく、落ち込んでた。
平八くんにとって、月音くんのしたことは許せないことかもしれない。
でも・・・月音くんにとって、平八くんは友達だから。
今でも大切な友達だから。
許してあげて、なんて言えるわけない。それは分かってる。
でもね、このことは知ってて欲しいの。
あなたが死んだら、わたしも月音くんも悲しむって。
だから、もう命を粗末にしたりしないで。
誰かをかばって死んだりしないで。
約束だよ。
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平「・・・そんな事、約束できない。僕だって大切な人が傷つくのは見たくない。君だって、月音君だってそう。誰かが死ぬのを見るくらいなら、自分が身代わりになる」
中「・・・それじゃ、だめなんだよ・・・!」
泰「坊ちゃん、軽々しく命を捨てるのはやめておきな。これは医者としての頼みだ」
平「・・・と、言うのは?」
泰「別に俺はそこまで坊ちゃんに対して情なんざ持っちゃいないさ。でもな、考えてみろ。君は軍の何だ?」
平「・・・医者、です」
泰「そうだ。傷ついた人々を治せる、限られた存在だ。医者が減れば助かる命も助からなくなる。余計な犠牲が増えるだけだ」
平「・・・それは、そうかもしれませんけど」
泰「一人の人間を助けるために死ぬなら、生きて複数の人間を治せって話だ」
平「・・・はは、道理ですね。敵いませんよ、先輩には」
中「・・・先輩、すごいです。平八くん、あれで意固地なところがあるのにああやって説き伏せるなんて・・・」
泰「坊ちゃんは変なところで正義感強いからね。扱い易いもんだよ^^」
中「あ、あはは・・・(・ω・;)」
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中葉たんは衛生兵とかナースとか、そんなイメージ(勝手に)
前線で戦うのはもちろん指揮を執るのも想像つかない((((
こんなこと言っても平八は結局誰かをかばって死んだりしそうだな。そういう奴だ。
嘘だ。
愛する人が 半分しか帰ってこなかった
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聞く話によると、彼女は実の兄に殺されたそうだ。
悲劇の末に狂ってしまった、双子の片割れに。
もし、僕がその場にいたら、彼女を守れたのだろうか。
かつては前線で戦っていた。
それなりの功績も残した。
重傷を負ってからは、医療への道を志すようになったけれど。
・・・だから。
今も前線で戦っていれば。
彼女を庇うことはできたのではないだろうか。
医者は怪我を治すことは出来るけど、死人をよみがえらせることは出来ない。
・・・だったら、どうして僕は医者なんてやってるんだ。
無事を祈っていた彼女は、こうして死んでしまったじゃないか。
今でも銃くらいなら持てるんだ。
前線で戦っていれば・・・
すべてはもう、後悔でしかない。
過ぎ去ってしまったことなんだ。
ならば、せめて今は。
残った大切な人たちのために、この命を懸けよう。
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・前線で戦ってる
・双子の兄が狂ってる
出雲さんに死亡フラグしか立ってません本当にありがとうございm(ry
平八が出雲さんを庇って死ぬ展開も考えたけど、医者である以上前線で戦うことはないからそれは有り得ないかなあと。
でも最終的に平八は何かしらの理由で死んでしまうと思う。
月音が存命であれば早百合から月音をかばうとか。
平八を殺されたと思い込んで月音に刃を向けたのに、それを庇ったのが死んだはずの平八だというのはあまりにも残酷すぎるかな・・・いやでも帝国軍パロだしね(?)
まあとにかく死にます(アバウト)
早百合は何だかんだで生き残るかな・・・
幸せな結末ではないだろうけど。
約束
「千沙華、私達は帝国軍に行きます。留守の間、この家をよろしくお願いしますわ」
「・・・早百合、平八、やだよ。普通に暮らそうよ。戦争なんて他の誰かに任せればいいんだよ」
「そういうわけにもいかないんだよ、千沙ちゃん。僕らは軍人の家系に生まれ、軍人として育てられた。これは最初から決まっていたことなんだ」
「必ず、生きて帰ってきますわ。だから、それまでお待ちくださいまし」
「・・・待ってよ!行かないで!お願いだから!」
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その後。
早百合と平八は、頻繁に手紙を届けてくれた。
返事は必ず書いた。
その手紙が、心の拠り所だった。
ある日突然早百合からの便りが途絶えた。
「姉さんはとある事情により反乱軍に行った」
平八からの手紙には、それだけ書いてあった。
詳しいことは全然分からない。
ただ、帝国軍と反乱軍―――平八と早百合は敵同士になってしまったのだと、それだけは分かった。
生きてるなら、また会える。
でも、前のような関係にはもう戻れないのだろう。
・・・それからしばらくして、手紙とは違うものが届いた。
からっぽになった平八だった。
・・・確かに帰ってきた。
でも、まだ戦争終わってないじゃん
帰ってきても、外側だけじゃ、意味ないじゃない・・・
・・・嘘つき。
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パロでは西水流があまり絡まないので
千沙華は一般人。姫宮の家の留守を任されてます。
匿い
「・・・ん・・・?」
「気が付きました?」
「・・・かざみさん、どうして・・・!?」
「道端でボロボロになって倒れていたんですよ。・・・ところで早百合さん、帝国軍に所属しているはずなのにどうしてここに?」
「・・・ええ、軍で色々あって、追われる身となってしまいまして」
「そうなんですか・・・」
「平八が、軍の人間に殺されてしまって・・・仇を討とうとしたら、上層部の人間に目撃され、今は追われる身ですわ」
「・・・平八郎くんが!?」
「かざみさん、助けてくれてありがとうございます。でも、私はもう行かなくては」
「だめです!その怪我ではまた倒れてしまいます!」
「いいえ。お気持ちはありがたいのですけど、私がこの家にいることを知られる前に逃げなくては・・・」
ゴンッ!ゴンッ!
「来客・・・?どなたかしら?」
「・・・かざみさん!開けてはいけませんわ!」
「え?」
バンッ!!!
「おい!ここに姫宮早百合がいると聞いたぞ!」
「お前が匿ってるのか!?」
「・・・あ、あなたたちは・・・!?」
「奥の部屋にいるのか?」
「い、いません!知りません!」
「しらを切るつもりならただじゃ済まない」
「・・・知らないって言ってるでしょう!勝手に家に入ってこないで下さい!」
「そういうわけにはいかない。悪いな、軍の命令なんだ」
「・・・・・・っ」
「その子に乱暴するのはおやめなさい!私はここにいますわ!」
「いたか!」
「早百合さんっ!」
バアンッ・・・
「・・・ぁ・・・」
「かざみさん!?」
「さゆり・・・さん・・・逃げて、くだ・・・さ・・・」
「・・・っ!!!許しませんわ・・・・!」
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その後、家の前には無数の屍が転がっていた。
ああ。
私はかつて同じ軍に所属していたものを、何人も殺めたのか。
かざみさんの怪我は、幸い急所を外していたようで命に別状はなかった。
手当てしたら、また行かなければ。
また巻き込んでしまうことになる。
「病院に連れて行くことができればよかったのですけど・・・ごめんなさい、かざみさん」
一般人の彼女が負傷したのは、私の責任だ。
でも、私はここで死ぬわけには行かない。
平八の仇を討つまで、私は死ねない。
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かざみは元は早百合達と同じ家に住んでいたけど、病気がちのため今は田舎(反乱軍側)で療養中。
なんで鈴木組が姫宮組と同居してんだって話だが、まあパロだしね(?)
姫宮邸に引き取られた孤児か何かってことにしておくか。
なんというアバウト。まあパロだしry
時系列は帝国軍を飛び出してから反乱軍に拾われるまでの間。
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