きよたんはっぴーばーすでー
8/18は清七の誕生日でした。
きよたん13歳おめでとー!来年も13歳だけd(ry
姉弟
その日、姫宮の屋敷にはねえちゃんしかいなかった。
「早百合姉と平兄は?」
「中学の友達の家に遊びに行くって言ってた。今日はあたしだけだよ」
その日、姫宮のばあちゃんがたまたま居間の片付けをしていたのか。
埃を払った跡があるアルバムが、テーブルの上に平積みにされていた。
「これ何?」
「ああ、昔のアルバム。見る?姉ちゃんも兄ちゃんもこの頃はすごく可愛かったんだよ」
「へー・・・」
何気なく、一番上のアルバムを手に取りパラパラとめくった。
・・・そこにいたのは。
「・・・この人、は」
「あ、その人はあたし達のおかーさん。あたしが産まれてすぐに家出ちゃったらしいからよく知らないんだけど」
・・・その人は、俺のお袋と、あまりにもそっくりだった。
・・・千沙華と俺が異母姉弟だっていうのは知ってる。
でも、俺はお袋の過去なんて知らない。
お袋も、昔のことは一切話そうとしなかった。
・・・まさか、この人は。
「・・・名前、は」
「うーん・・・確か、瀬名・・・だったかなあ」
お袋の過去を、思いも寄らない形で知ることになった。
---
その後、帰ってきた姫宮の小父さんから事情を聞いた。
写真に写っていた女の人は、やっぱり俺のお袋だった。
事故で記憶を無くし、病院で偶然出会った千沙華を実の娘だと思い込んだことがきっかけで俺の親父に好意を持ち、小父さんと離婚せざるを得ない状況になったこと。
その後、俺の親父と籍を入れたこと。
それから、俺が生まれたこと。
小父さんは千沙華がお袋の再婚相手の娘だってことも、俺がお袋の息子だってことも知ってた。
それでも、小父さんはいつでも優しく迎えてくれた。
・・・内心、複雑だったんじゃないのだろうか。
小父さんは「そんな事気にせずまた遊びに来るといい」って言ってくれた。
だけど。でも。
俺は、人の不幸の上で生まれた子供だったんだ。
---
「・・・まさか本当に、ねえちゃん達の母親が俺のお袋だったなんてな・・・」
「すごいねー!こういうことってあるんだねー!」
「・・・怒らないのかよ?」
「え?なんで?」
「俺はねえちゃん達の不幸の上に生まれたようなもんだろ?姫宮の小父さんがお袋と離婚して親父と再婚したから俺がいるわけで」
「不幸?なんで?」
「なんでって・・・母親がいなくて寂しかったりとか、苦労したりとか、色々あるだろ?」
「んー・・・お母さんがいないことがあたしにとっての普通だったから、それは不幸だと思ってないよ」
「・・・でも」
「それにあたし、清七くんが本当の弟だったってこと、嬉しいんだ!」
「・・・弟?あ、そっか・・・同じ母親の胎から生まれてるんだもんな」
「うん!あたし末っ子だったから。弟が欲しいなってずっと思ってたんだ。それがよくうちに遊びに来てくれる清七くんだったんだもん。すごく嬉しいよ」
「・・・俺も。ねえちゃんはマジで俺の姉ちゃんだったんだな」
「というわけで!これからも気兼ねなくお姉ちゃんのうちに遊びにおいで!」
「・・・はは。分かったよ。じゃあさ、ねえちゃんも俺の家に遊び来てよ。弟と妹が二人ずついるからさ」
「うん!楽しみだなあ^^」
その時のねえちゃんの言葉に、俺はどれだけ救われただろうか。
・・・でも、早百合姉と平兄には、いまだにこの事実を伝えられないでいる。
---
後付けって言うか設定変更っていうか。
清七と禰々はお互いが異父兄弟だってことを知っている。
ってことにした。
最初の時点では知らなかったんだけど、モブからメインに昇格するにあたって何かしらこの二人にエピソードが欲しいなあと思いまして。
発覚するのはいつごろだろう・・・清七が中学入学してすぐくらいかな。多分。よくわからん←
まあ千沙華が瀬名さんの本当の娘じゃないって判明するのも2年前くらいの話だし。そのくらいでいいや。
清七と禰々は元々すごく仲いいです。
千沙華さしおいて禰々をねえちゃんって呼んでるくらいだしね!←
PR